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令和にブログを始めようと思ったわけ

SNS全盛期、世はショートコンテンツ台頭の時代であるこの令和になぜ古の流行文明(と言ったら失礼だが)であるブログを始めようと思ったか、所信表明を兼ねて書いておく。

 

TwitterInstagramを見れば、いくらでもよそ様のおうちのカワイイ猫ちゃんやお犬様が拝見できる。大変良い。心が癒されるし、まれにドジな一面をおさめた面白動画など見た日には家族にも紹介する。大好きである。

 

しかし、各々の知見が集合知として蓄積されるにはあまりにSNSは儚いものである。些末なことで煙をたかれたちまち炎上しアカ消しまで追い込まれている人を見ることは珍しいことではない。もちろん相応の理由をもってしてアカ消しする事態に陥る人もいる。

そうなったとき、その人が今まで積み上げてきた知見や経験談はすべて一瞬で無に帰すのである。なかったことになる。魚拓やWebアーカイブも、URLがなければ探しようもない。なんと儚いことだろう。

アカ消しとまでいかなくとも、そういえばあのツイートしてた人元気にしてるかしら?とある日見に行ったら非公開アカウントになっていてフォロリクしても承認されなければ一生その人の過去ツイも見れる期待は持てない。閲覧用アカウントをブロックする人もいる。人畜無害だけれどツイートするほどのことも起きない凡庸な人生を送っている筆者としては実に悲しい。

偏見かもしれないが、ツイートがとまると数カ月でアカウントを消してしまう(そして多分知らないところで転生している)人が多いような気がしている。

ところがどっこい、ブログはどうだろう。

私は生き物が昔から好きで、ハムスターやらメダカやらせっせと育ては虹の橋を渡るところを看取ってきた。アラサーであるがインターネット黎明期からネット世界とはかなり仲良くしてきた。当然、当時飼っていた動物と同じ動物を飼っている人の知恵をインターネットを通して日々拝借しながら大事に飼ってきたつもりだ。

私は小さい頃は無類の犬派で毎日図鑑を眺めては内容を暗記するウェルシュコーギー大好きっ子だったのだが、ある日偶然辿り着いたブログの猫ちゃんのあまりの可愛さに衝撃を受け、それ以来徐々に猫もかわいいなと思うようになった。猫ちゃんかわいいな。猫ちゃんってツンデレなのね。猫ちゃん飼いたいな。そんなふうに思い続けて10年以上が経過し、ついに私は念願である猫ちゃんとの暮らしを去年スタートさせたのである。

で、だ。

当時毎日のように巡回していたブログだが、当然更新が止まっているブログが大多数なのだが(そして恐らく猫ちゃんは旅立ってしまったのであろうと思われるが)、ちゃんとそのまま残してくれている人が多いのである。いわば跡地だ。私を猫ちゃん好きに変えた人のブログも残っている。時が止まったまま、時折訪れる人を待っている廃墟のように、美しく残っている。または、「6年ぶりに今の近況をブログ更新します」なんてサプライズなブログもあった。

そう、ここがSNSとの違いだと、私は思っている。息が長いという別の意味でのロングコンテンツである。

そして過去の記事も検索がしやすいし、よそさまの失敗談や成功例という経験値をおすそ分けしていただけるのだ。心の底から感謝申しあげる。大変にありがたい。

また、先日Twitterで放置してあったヒモを誤飲して危うく命の危機に、というツイートを見た。飼い主さまは「猫にとって紐状のものが危険だとは知らなかった」とのことだった。一方で、私は猫との生活を始めるまえから紐状のものやあらゆるオモチャが誤飲の原因となることはずいぶん前から知っていた。そう、過去にどこかの猫ちゃんのブログで読んで背筋が凍ったことを覚えていたからである。そのツイートにはたくさんのリプライがついており、同じく知らなかった飼い主さんたちも多かったことに私は驚いた。日本人だけでも1億人いるのだから、なにかの出来事はすでに誰かが経験しているのである。ただそれが何かの形で残っているかは別として。

 

と、長くなってしまったが、これらいくつかの機運が重なって、私も未来の誰かのためにブログという形で猫ちゃんのことを残していきたいと思った。有料サーバーでやってしまうと更新しなくなった時に跡地として残りづらいが、無料ブログならまぁサービス終了しない限りはなんとかなるだろう。

 

猫を飼っているみなさま、軽率にブログを始めてみませんか?

うちの子のお気に入りフード、飼い主様のオモチャ選びのこだわり、失敗談、それのリカバリ成功例、うちではこんな工夫してます案、などなど。

猫飼い同士で経験値の共有、しませんか。

 

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▲うちの猫ちゃんの紹介までたどり着かなかったので写真だけでも